先日、友人と映画を観に行きました。
「レッド・ロケット」
「ポルノ界のアカデミー賞を5回逃した」ポルノ俳優だったが、今は落ちぶれ無一文で故郷テキサスへ舞い戻ったマイキー。別居中の妻の家に転がり込むことに成功したが17年のブランクのおかげで仕事はない。昔のつて・・でマリファナを売りながら糊口を凌いでいたある日、ドーナツ店で働く少女と出会い再起を夢見るが...。ご都合主義でうすっぺら、口先だけの男マイキーを主役に、社会の片隅で生きる人々を鮮やかに描いた、ひとクセありのヒューマンドラマ。 (公式サイトより)
映画を観る直前にR18指定に気づきました。
そりゃR18やな・・というシーンは満載でしたが・・
好きな映画でした。
善人らしい善人は一人も登場せず、
ハラハラ、ワクワクも、笑いや涙も、ほとんど無く、
エンディングはとても虚しく・・・
観終わった後の爽快感も無く、
かと言って深い感動も無いのですが・・・(個人の感想)
世の中、日々の生活、人生、人間関係・・、
つまり私たちが生きてる現実って、
大なり小なりこんな感じよね・・・と、
しみじみ思いました。
ポルノ男優やマリファナの売人や、
私の周囲にはいない、極端なキャラクターばっかりなのですが、
どの人物にも、自分が投影できてしまうような
リアリティがありました。
そして、
背景に広がる、テキサスの田舎町の製油所が、
昼のシーンでも夜のシーンでも、やりきれなさを滲み込ませているようで、
なんだか妙に美しくもあり、ジーンときました。
エンドロールのBGMは、静かな小鳥のさえずりだけで、
虚無感半端なかった・・・
しみじみ良かったです。