ガソリンスタンドに到着。
娘はうれしそうに、運転席の右下を探りながら、
娘 「給油口の開け方は知ってるねん。
おっ、開いた、確かな感触!」
と言って、車を降りて給油機の方に回り、
給油口を開け・・・・・たのかと思いきや、
娘 「アカン、開かへん」
私が運転席に回り、ガソリンマークのついたレバーを引くと、
娘 「開いた!」
私 「ああ、よかった」
娘 「でも、このフタが空かへんねんけど・・」
私 「くりくりって回してみ」
気持ちが臆しているので、力が弱くなっていたみたいで、
グイっと力を入れて回すと、ちゃんと開きました。
娘は、開けたフタを手に持ったまま、
娘 「これ、どこに置くの?」
私 「そのフタ、紐で繋がってるから離しても大丈夫よ」
娘はフタをそっと放し、
紐でぶら下がってユラユラしているフタを見て、
愛おしげに、フフッと笑いました。
さあ、いよいよ給油だ!
娘は給油のノズルを給油口に差し込み、
じぃ~っと給油口を見つめていました。
私 「なんか、ガソリン入ってるように見えへんけど」
娘 「入ってるやろ、『給油中』になってるやん」
と、給油機の画面を見て言いました。
私 「あそこはガソリンの量が表示されるねん、たぶん。
そのレバーを引かんとガソリン出て来えへんよ」
なんだかんだで、
やっと給油完了。
そして、
スタンドに到着したときに、一番初めに娘が
うれしそうに『確かな感触』で開けたボンネットを閉めて、
帰路につきました。
おわり